【7月1日 AFP】(写真追加)インド洋のコモロ諸島沖で6月30日にイエメン航空(Yemenia Air)の旅客機が墜落した事故で、14歳の少女が救出され、同諸島の病院で手当てを受けていることが明らかになった。赤十字(Red Cross)関係者が明らかにした。

 赤十字の広報担当ベン・アリ(Ramulati Ben Ali)氏はAFPの取材に対し、少女は命に別状はないとし、これまでのところ乗客・乗員153人のうち生存が確認されたのは1人のみだと語った。

 少女を救出した警察関係者が仏ラジオ「ヨーロッパ1(Europe 1)」に語ったところによると、少女は6月30日午前4時(日本時間同日午前10時)ごろ、遺体や機体残がいが浮かぶ荒い波の中で少女が泳いでいるところを発見されたという

「彼女に浮き輪を投げたがつかめなかったため、海に飛び込まなければならなかった。彼女はとにかくふるえていたので、彼女を毛布で包み、温かくて甘い飲み物を与え、名前と住所を聞いた」

 少女の治療に当たっている医師によると、少女は集中治療室で治療を受けている。意識はあり話すことも出来るが、凍えているので体を温めているという。医師は「通常の状態に戻そうと取り組んでいる。疲れさせないように、あまりたくさんの質問はしていない」と語った。

 フランスのコモロ人グループの代表によると、少女は仏南部マルセイユ(Marseille)在住で、母親と一緒にコモロ諸島に旅行に出かけたという。コモロ連合の首都モロニ(Moroni)の空港当局者によって、少女はBakari Bayaさんと確認されたという。

 生存者をめぐっては5歳の男児が救出されたとの報道されていたが、同病院の別の医師は、捜索現場近くの船からの情報に基づく報道だが、自分は男児を見かけていないと語った。(c)AFP