【6月18日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が16日、米テレビ局とのインタビュー中に、ホワイトハウスの厳重な警戒態勢をすり抜けて頭上に飛んできたハエをたたきつぶし、米軍最高司令官として「侵入者」を屈服させる破壊的な力を見せつけた。

 米経済専門テレビCNBCとのインタビューのさなか、オバマ大統領は自分の頭が一匹のハエの「標的」になっていることに気づくと、米国の経済システムに関する質問に対する答えを中断し「向こうに行け」と怒鳴った。

 そしてハエが大統領の左手首に着地すると、「世界最高の権力者」たる米大統領は気を鎮め、下唇をかんで精神統一してから、右手で一気にハエをはたき殺した。

 じゅうたんに落ちたハエが微動だもしなくなると、大統領はにっこりと「それで、話はどのへんだった?」とインタビューに戻った。そして、撮影スタッフに大統領の「犠牲者」をアップで映すよう勧めながら「今のはすごかっただろう?完璧にやつをしとめたよ」と冗談めかして言った。

 このインタビュー放映直後からインターネットやケーブルテレビ上には、大統領の「一撃」のパロディがあふれかえった。

 一方で、国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of AnimalsPETA)」は、虫を殺さずにとらえて戸外に出す「人道的」虫取り器「キャッチャ・バグ(Katcha Bug)」を、次回虫に悩まされたときのためにと、大統領に進呈したと発表した。(c)AFP