【6月18日 AFP】世界自然保護基金(World Wide Fund For NatureWWF)は18日、カンボジアからラオスにかけてのメコン川(Mekong River)に生息する淡水イルカ、カワゴンドウ(イラワジイルカ)の個体数が、川の汚染で減り、絶滅の瀬戸際にあるとの報告書を発表した。

 報告書によると、2003年以降に回収された50体以上のカワゴンドウの死体から、殺虫剤や水銀などの有毒化学物質が検出された。現在の個体数は64-76頭と推定されるという。

 WWFは、こうした物質がどのようにしてメコン川に混入したのかを調査中という。メコン川は中国雲南(Yunnan)省、ミャンマー・ラオス国境、タイ・ラオス国境、カンボジアを経て、ベトナムに抜ける大河。

 メコン川の淡水イルカは、カンボジアからラオスまでの190キロの流域に生息し、2004年に絶滅危惧(きぐ)種に指定されている。(c)AFP