【6月16日 AFP】がんによる死亡率は、がんの種類を問わず、男性が女性を40%近く上回っている。英国の研究者らが15日、こうした調査結果を発表した。

 調査は、英国がん研究所(Cancer Research UK)、国立がん情報ネットワーク(National Cancer Intelligence NetworkNCIN)、男性健康フォーラム(Men's Health Forum)が、2006-07年のがん罹患(りかん)率・死亡率のデータを基に行った。

 その結果、がんの罹患率は、男性が女性を16%上回り、男女双方がかかるがんに限って言えば、男性が60%も高かった。 

 NCINのデビッド・フォーマン(David Forman)教授によると、男性のがんリスクが女性を大きく上回っている理由は生物学的には説明できない。ただし、「男性は一般的に、がまん強く、女性ほど健康には敏感でないと言われている。結果は、こうした傾向を反映しているのではないか」と指摘する。

 このことから、研究者らは、男性はライフスタイルとがんリスクの相関性をもっと意識する必要があるとしている。

 英国がん研究所のSara Hiom氏は、「がんの約半分は、ライフスタイルを変えることで防ぐことができると言われている。しかし、こうしたメッセージに、男性は聞く耳を持たないのではないか」と話している。(c)AFP