【6月15日 AFP】ドイル・ベルリン(Berlin)の博物館が所蔵する古代エジプト王妃ネフェルティティ(Nefertiti)の胸像の返還をエジプトが求めている問題で、エジプト側は14日、胸像が不法にドイツへ持ち出されたものである証拠を近く発表する用意があることを明らかにした。

 エジプト考古最高評議会(Egyptian Supreme Council of AntiquitiesSCA)のザヒ・ハワス(Zahi Hawass)事務局長は独ターゲスシュピーゲル(Tagesspiegel)紙とのインタビューで、「まだ証拠の収集は続いているが、近いうちに胸像の返還を正式にベルリンの博物館に要請できるだろう」と話した。

 世紀の美女の1人に数えられるネフェルティティ王妃の胸像は1913年、ナイル(Nile)川流域で発掘作業を行っていたドイツ人考古学者ルートウィヒ・ボルハルト(Ludwig Borchardt)によってベルリンに持ち込まれた。

 1930年代以降、エジプト政府は度々、ドイツ側に像の返還を要求してきたが、アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)のナチス政権から現政権に至るまで、要求は一環して否定されている。

 ハワス氏は、「胸像が合法かつ倫理的に問題のない方法で国外に持ち出されたことをはっきりと証明する書類は見つかっていないとされており、われわれには、胸像を返還させるに十分な根拠がある」と自信を示す。

 ネフェルティティ像は、修復工事を終えて10月に開館するベルリンの新博物館で一般公開される予定だが、ハワス氏は、返還問題が解決しない限り、同博物館に協力する考えはないと話した。

 これに対し、ドイツ側は、展示目的で胸像をエジプトに一時的に貸し出すことには前向きだという。だが、約3400年前のものとされる胸像が、ドイツからエジプトまでの移動に耐え得るかは不明だとの認識も示している。(c)AFP