乳児3人を殺害し冷凍庫に隠した母親、初公判始まる フランス
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【6月10日 AFP】フランス・トゥール(Tours)の裁判所で9日、自らの子ども3人を出産直後に殺害したとされる女の初公判が行われた。
Veronique Courjault被告(41)は、1999年にフランス国内で密かに出産した乳児1人を、2002年と03年に夫の赴任先である韓国・ソウル(Seoul)でも乳児2人を、窒息させて殺害したとされている。ソウルでは殺害した乳児の遺体を自宅の冷凍庫に隠していた。
同被告は起訴事実を認めており、有罪の場合は終身刑が言い渡されるとみられている。
公判には、夫のJean-Louis Courjaultさん(42)が姿を見せた。Jean-Louisさんは当初、事件への関与が疑われていたが、妻の妊娠をまったく知らなかったことや、同被告の供述などによって2008年に容疑が晴れていた。
Jean-Louisさんは記者団に対し、「とても緊張している。愛する妻を支えるために来た」と語った。Jean-Louisさんの弁護士も、同被告は「良い母親であり、良い妻だった」と言い添えた。Jean-Louisさんは事件発覚直後から、拘置所に何度も面会に訪れるなど、Veronique被告を支え続けてきた。
■遺体を冷凍庫に隠す
Veronique被告は、米自動車部品会社の技術者だった夫とともに移住したソウルで、妊娠したことを夫を含めた周囲の人々に隠し通して一人で出産、その直後に窒息死させていた。犯行当時、同被告はすでに2人の息子の母親だった。
2006年7月、Jean-Louisさんが魚を冷凍するため冷凍庫を開けたところ、袋に入った2人の乳児の遺体を発見し、事件が発覚した。通報により韓国警察が捜査を開始したが、Jean-Louisさんはフランスに帰国することを許された。Veronique被告と息子たちはその当時、フランスで夏期休暇を過ごしていた。
夫婦は当初、乳児の遺体の身元は分からないと供述していたが、DNA検査の結果、同夫婦が乳児の両親であることが判明した同年10月、Veronique被告が犯行を認めた。
この事件の捜査の過程で、Veronique被告は韓国での事件に加え、1999年にフランス西部の自宅でも乳児を殺害し、暖炉で焼いていたことを自供した。
■弁護側は精神疾患を主張
Veronique被告の弁護団は、同被告が犯行当時、精神疾患に悩まされており、それが原因で妊娠を隠していたと主張している。
心理学者によると、Veronique被告は妊娠していることを認識していたものの、これ以上子どもを産むことに対して強い嫌悪感を抱いており、結果として犯行に及んだとの見解を示し、例外的なケースであることを認めている。
Veronique被告の弁護団は公判を非公開にするよう要請していたが、裁判所が9日、この求めを退けたため、9人の陪審員による裁判が行われることになった。審理は6月17日まで行われる予定。
韓国当局は当初、夫婦を韓国に引き渡すよう要請していたが、その後、フランス国内で裁判を行うことに同意した。(c)AFP/Didier Beynac and Frederic Gaultier