環境規制違反を取り締まる「緑の警察」、ニューヨーク
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【5月31日 AFP】ブロンクス(Bronx)からトライボロー橋(Triborough Bridge)を渡って大きな赤いトラックがやってきた。黒い排ガスを大量にはき出している。次の瞬間、「緑の警察」がサイレンを鳴らして追跡を始めた。
路肩にトラックを停めさせられた運転手は、緑の制服を着て、カウボーイハットをかぶった若い男が濃緑色のSUVから降りるのを見て驚きと当惑の表情を浮かべた。腰に拳銃と手錠を下げている。警察官だ。SUVには環境保護警察(Department of Environmental Conservation)の文字が描かれている。
「よくパーク・レンジャーと間違われて、『シカが出たんですか?』なんて言われます」とティモシー・マクニカ(Timothy Machnica)巡査(24)は話す。「でも罰金の額を聞いて、その上に裁判所にも出頭しなければならないと分かると一瞬で笑顔は消えますね」
ニューヨーク(New York)州北部のバッファロー(Buffalo)出身のマクニカ巡査は、約1年半ニューヨーク市職員として働いた後、現在の職場に移った。あまり知られていないが前身が創設されたのは1895年と100年以上の歴史がある組織だ。約300人の警察官が所属しニューヨーク州全域で活動している。
主な任務は狩猟と漁業の取り締まりで、ニューヨーク市内で勤務しているのは約20人にすぎない。1か月の摘発件数は300件ほどだが、米国で環境保護意識が高まるにともない、摘発件数は増加傾向にある。
同僚のブレント・ウィルソン(Brent Wilson)巡査(26)が素早く物差しを取り出し、トラックの排気管の大きさを調べる。1986年製のトラックだ。大気汚染物質の排出量は法律で認められた上限を30%超過している。
ウィルソン巡査は700ドル(約6万7000円)の違反切符を切った。トラックの運転手には2つの選択肢がある。30日以内にトラックを現在の環境基準に適合させれば罰金を減額してもらえるが、それを怠れば罰金は1300ドル (約12万4000円)に跳ね上がる。
仏頂面のトラック運転手を残して、2人はチャイナタウン(Chinatown)に向かった。ここで2人を待っている任務は魚市場での取り締まりだ。
「保護対象になっている魚種の大きさを調べたり、貝の生産地を確認したりします。米国はある水域で漁獲された貝類を受け入れないことになっていますから」とマクニカ巡査。
2人は小さな魚屋で立ち止まった。生きたカエルがいっぱいに入ったかごのそばに、貝を載せた台があった。
「生産国ラベルは?」とマクニカ巡査から尋ねられた店主は、自分は英語が分からないという身振りをして通訳してくれる人を呼びにいった。かなり怒っているようだ。
マクニカ巡査は商品に適切な表示をしていなかったとして店主に500ドル(約4万8000円)の違反切符を切り、7月30日に裁判所に行くように言って2人は取り締まりを続けた。
「最近チャイナタウンではずいぶん私たちのことが知られてきました」と話すマクニカ巡査は翌日ブロンクスのフルトン魚市場(Fulton Fish Market)行く予定だという。15-20人の警察官が参加する大がかりな取り締まりだが、それでも十分ではないとマクニカ巡査は話す。
「私たちも不況の影響を受けています。2011年まで新規の採用はないそうです。8人ほど解雇するといううわさもありますし」(c)AFP/Paola Messana
路肩にトラックを停めさせられた運転手は、緑の制服を着て、カウボーイハットをかぶった若い男が濃緑色のSUVから降りるのを見て驚きと当惑の表情を浮かべた。腰に拳銃と手錠を下げている。警察官だ。SUVには環境保護警察(Department of Environmental Conservation)の文字が描かれている。
「よくパーク・レンジャーと間違われて、『シカが出たんですか?』なんて言われます」とティモシー・マクニカ(Timothy Machnica)巡査(24)は話す。「でも罰金の額を聞いて、その上に裁判所にも出頭しなければならないと分かると一瞬で笑顔は消えますね」
ニューヨーク(New York)州北部のバッファロー(Buffalo)出身のマクニカ巡査は、約1年半ニューヨーク市職員として働いた後、現在の職場に移った。あまり知られていないが前身が創設されたのは1895年と100年以上の歴史がある組織だ。約300人の警察官が所属しニューヨーク州全域で活動している。
主な任務は狩猟と漁業の取り締まりで、ニューヨーク市内で勤務しているのは約20人にすぎない。1か月の摘発件数は300件ほどだが、米国で環境保護意識が高まるにともない、摘発件数は増加傾向にある。
同僚のブレント・ウィルソン(Brent Wilson)巡査(26)が素早く物差しを取り出し、トラックの排気管の大きさを調べる。1986年製のトラックだ。大気汚染物質の排出量は法律で認められた上限を30%超過している。
ウィルソン巡査は700ドル(約6万7000円)の違反切符を切った。トラックの運転手には2つの選択肢がある。30日以内にトラックを現在の環境基準に適合させれば罰金を減額してもらえるが、それを怠れば罰金は1300ドル (約12万4000円)に跳ね上がる。
仏頂面のトラック運転手を残して、2人はチャイナタウン(Chinatown)に向かった。ここで2人を待っている任務は魚市場での取り締まりだ。
「保護対象になっている魚種の大きさを調べたり、貝の生産地を確認したりします。米国はある水域で漁獲された貝類を受け入れないことになっていますから」とマクニカ巡査。
2人は小さな魚屋で立ち止まった。生きたカエルがいっぱいに入ったかごのそばに、貝を載せた台があった。
「生産国ラベルは?」とマクニカ巡査から尋ねられた店主は、自分は英語が分からないという身振りをして通訳してくれる人を呼びにいった。かなり怒っているようだ。
マクニカ巡査は商品に適切な表示をしていなかったとして店主に500ドル(約4万8000円)の違反切符を切り、7月30日に裁判所に行くように言って2人は取り締まりを続けた。
「最近チャイナタウンではずいぶん私たちのことが知られてきました」と話すマクニカ巡査は翌日ブロンクスのフルトン魚市場(Fulton Fish Market)行く予定だという。15-20人の警察官が参加する大がかりな取り締まりだが、それでも十分ではないとマクニカ巡査は話す。
「私たちも不況の影響を受けています。2011年まで新規の採用はないそうです。8人ほど解雇するといううわさもありますし」(c)AFP/Paola Messana