【5月28日 AFP】スペイン内戦後の1939年から死亡する1975年まで同国で独裁体制を敷いたフランシスコ・フランコ(Francisco Franco)総統の一人娘は、総統の弟の娘だった、という新説を唱えた本が、27日に出版された。

 総統の弟、ラモン・フランコ(Ramon Franco)の「秘密の生涯」に焦点を当てた本の中で、作家でジャーナリストのホセ・マリア・ザヴァラ(Jose Maria Zavala)氏は、総統の一人娘とされているカルメン(Carmen Polo Franco)が、ラモンの娘だったとするいくつかの証拠を挙げている。 

 その1つが、ラモンの友人から得られた証言だ。この友人によると、ラモンは売春婦と関係を持ち、女の子が生まれたが、女性は出産直後に死亡した。そこで総統と妻のカルメン・ポロ(Carmen Polo)は、この女の子を自分たちの子どもとして育てたという。

 その他の証拠としては、妊娠した妻の写真や娘カルメンの幼少時の写真が一切ないこと、書類などに記入されていた娘の誕生日が一貫していないことなどが挙げられるという。

 カルメンさんは現存しており、現在82歳。医師と結婚し、7人の子どもをもうけている。

■もう1つの事実

 この本は、総統にはこう丸が1つしかなかったという「驚愕の事実」も紹介している。これは、総統がかかっていた泌尿器科医の孫から聞いた話だという。

 著者のザヴァラ氏は、1916年の、北アフリカのスペイン保護領El Biutzにおける戦闘が原因だと確信している。同年6月28-29日、大尉として同地方での戦闘を指揮していた総統は、下腹部に銃弾を受け、重傷を負ったとされている。(c)AFP