【5月26日 AFP】将来、地球人口90億人への食料をどのように供給するか?病気のない世界は実現可能か?ロボットはサッカーをすることが可能か?こうした疑問の答えは、「サイエンス・エクスプレス(Science Express)」で見つけることができる。これは、ドイツの最先端技術を紹介する革新的な移動展覧会で、遠くインドや中国などからも引き合いがきている。

 このサイエンス・エクスプレスは特別に改良された全12両からなり、客車ごとに宇宙論から素粒子物理学、進化まで、さまざまな科学的テーマを扱う。21世紀に直面するであろう諸問題を解決するための最新技術がふんだんに紹介されているため、ドイツ産業界で問題となっている斜陽化の影はみじんも感じられない。

 なかでも子どもたちに人気なのは、表情からうれしいのか悲しいのかを判断する3Dフェース・スキャナーと、速度ではなくいかに排ガスの量を少なく運転したかを競う運転シミュレーターだ。また、現在の地球人口とその増加予測を示す装置や、カメラで確認しながらケーブルやパイプをよじ登る登山ロボットも人気だ。

 また、来場者が独自の「研究」を行える「科学研究室」も用意されている。 

 同展は今年11月までに国内の60都市を巡回する予定だが、その後国外に渡るかは未定だ。中国、フランス、インド、ポーランドから引き合いがあるが、来年に中国で開催される上海万博(Shanghai World Expo)に展示される可能性があるという。(c)AFP/Richard Carter