【5月21日 AFP】(一部更新)日本国内で報告された新型インフルエンザ「インフルエンザA(H1N1)」の感染者数が292人に達し、東京都でも初の感染者が確認された事態を受け、麻生太郎(Taro Aso)首相は21日、国民に再度、冷静を保つよう呼び掛けた。同日夜、首都圏では3人目となる30代女性の感染も確認された。

 首都圏周辺の鉄道では駅職員らに一部、マスクの着用が指示され、乗客にもマスク着用が呼び掛けられた。

 厚生労働省は21日夜に国内感染者数は282人と発表したが、その少し前にNHKは、感染者数が292人に達したと伝えた。

 一方、文部科学省によると、大阪府と兵庫県の各自治体は計4800の幼稚園、小中学校、大学などを少なくとも週内いっぱい休校とし、感染を抑える構えだ。

 東京都によると、21日夜、目黒区在住の30代女性の感染が確認された。女性は、最近米サンフランシスコ(San Francisco)を訪れていたという。20日、八王子市では女子高校生(16)1人の感染が明らかになり、その数時間後に、もう1人の女子高校生(16)の感染も確認され、都内・首都圏で初の感染例となった。2人は川崎市にある同じ高校に通っており、11日から18日まで米ニューヨークで行われた世界各国から高校生2300人が集まった「模擬国連(UN)会議」にグループで出席していた。

 JR東日本(JR East)では八王子・川崎地域にある26か所の駅の職員にマスクの着用を義務付け、乗客にもマスク着用、手洗い、うがいなどを呼び掛けた。(c)AFP