【5月6日 AFP】米海軍は5日、カリフォルニア(California)州サンディエゴ(San Diego)を母港とするドック型輸送揚陸艦ドゥビューク(USS Dubuque、1万6500トン)の艦内で、乗組員1人が新型インフルエンザ「インフルエンザA(H1N1)」に感染し、50人がインフルエンザの症状を訴えていることを明らかにし、予定されていた南太平洋への派遣任務を中止すると発表した。

 米海軍の報道官ジョン・ダニエルズ(John Daniels)少佐はAFPに対し、「1人の感染を確認したほか、50人がインフルエンザの症状を訴えている」とした上で、「慎重な判断」を下して予定されていた派遣任務を中止すると述べた。

 ドゥビュークは、南太平洋の周辺諸国に軍事・民生支援を実施する「太平洋パートナーシップ(Pacific Partnership)」という作戦に参加し、4か月間の人道支援任務に就く予定となっていた。

 ダニエルズ少佐は、米海軍が太平洋パートナーシップ自体を中止することはないと強調。「ドゥビュークが参加できないことから、現在、ほかの選択肢を検討している」と述べ、代わりの艦艇を派遣する可能性も示唆した。

 ドゥビュークのウェブサイトによると、同艦には通常、水兵396人、将校24人、スタッフ90人、海兵隊の分遣隊860人が乗船しているという。

 米軍内での新型インフルの感染者は、海軍の5人を含め、これまでに9人が確認されている。米国防総省によると感染者はすべて米国内にいるという。(c)AFP