【4月28日 AFP】世界保健機関(World Health OrganisationWHO)は27日緊急委員会を開き、豚インフルエンザの警戒水準をフェーズ3からフェーズ4に引き上げた。

 フェーズ4は「インフルエンザ大流行の危険が高まっているものの、まだそうなっていはいない」段階だとされる。

 メキシコでの死者が149人になったと発表された27日、WHOは予定を前倒しして緊急委員会を開き、警戒レベルを引き上げるか検討していた。

 WHOのケイジ・フクダ(Keiji Fukuda)事務局長補代理は、緊急委員会に出席した専門家からは、ウイルスの封じ込めをするにはウイルスが広がりすぎているため、感染拡大の防止が当面の焦点になるとの意見が出たと述べた。また、「ウイルスがすでに広がっている以上、ウイルスの移動を防ぐ効果は小さい」として国境の封鎖や渡航制限を緊急委が勧告しなかったことを強調した。

 さらにフクダ氏は「航空機による速やかな移動が可能な時代であることを考えると、このウイルスが蔓延できないという地域はないと思う」と述べた。(c)AFP


【参考】厚生労働省のホームページ