【4月8日 AFP】(写真追加)ペルーのフジモリ政権下で起きた市民虐殺事件に絡み「人道に対する罪」などに問われた元大統領、アルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)被告(70)に対する判決公判で、首都リマ(Lima)の最高裁特別刑事法廷は7日、禁固25年の有罪判決を言い渡した。フジモリ元大統領側は判決公判終了後、控訴する意向を表明した。

 有罪判決が出たのは、フジモリ政権初期の1991年にリマで15人が殺害された事件と、翌92年に同じくリマで大学生9人と教授1人が誘拐され殺害された事件など。いずれもフジモリ被告が軍の「コリーナ部隊(La Colina)」に民間人殺害を命じたものだとする検察側に対し、フジモリ被告は一貫して「自分の意思に反して起こした出来事だった」と無罪を主張していた。

 判決では、フジモリ被告がコリーナ部隊に(殺害の)指示を与えていたと認定。1992年にビジネスマンとジャーナリストが誘拐された事件についても被告が命じたものと判断した。

 判決を受け、2011年の大統領選挙への出馬を検討している長女で国会議員のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏は、「不公正な」判決に抗議する平和的なデモを支持者らに呼びかけ、約2000人の支持者がデモを行った。(c)AFP/Marc Burleigh