【3月28日 AFP】「世界経済危機は『青い眼の白人』に責任がある」とのブラジル大統領の発言がメディアを賑わせている。

 ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダシルバ(Luiz Inacio Lula da Silva)大統領は26日、首都ブラジリア(Brasilia)で、同国を訪問したゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相と金融危機について協議した。

 その後の共同記者会見で、ルラ大統領は、貧しい人びとは自分たちに責任のない危機に対し代価を支払う必要はないと主張。

 さらに、「今回の危機は『青い目の白人』による無分別な行動が引き起こした。危機が起こる前、彼らは経済についてすべてを知っているかのように振る舞っていたが、彼らは何も知らないことが露呈した」と語った。

 ブラウン首相は同時通訳でルラ大統領の発言を聞いていたが、特に反応は示さなかった。

 ルラ大統領はこの発言について、イデオロギー的な見方ではないとしたが、今回の危機で貧困層がまず打撃を受けていると繰り返し強調。「これは事実だ。世界の貧困層の大多数は、グローバリゼーションが引き起こしたそのような事態に一切関与してないのに、まず最初に犠牲者となるのだ」と訴えた。

 ルラ大統領の発言について、ブラジル大統領府は27日、コメントを控えた。(c)AFP