【3月26日 AFP】メキシコを訪問中のヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)米国務長官は25日、米国は麻薬組織と戦うメキシコ政府を全面的に支持すると表明し、多数の犠牲者を出している麻薬抗争を非難した。

 パトリシア・エスピノサ(Patricia Espinosa)外相との会談後の共同記者会見で、クリントン長官は、麻薬組織対策の一環として、メキシコ政府が公務員汚職の撲滅や司法制度改革に取り組んでいることを歓迎した。

 また、米政府はメキシコに対し、数十億ドル規模にのぼる南米のコカイン密売を取り仕切る組織の武器庫急襲などに使用できる米国製軍用ヘリコプター「ブラックホーク(Blackhawk)」の購入資金8000万ドル(約78億円)を拠出する用意があることを明らかにした。

 多数の犠牲者が出ているメキシコの麻薬組織の脅威は、国境を越えて米国の安全保障問題ともなりつつあることから、オバマ政権は24日、新たな対策を公表。メキシコもこれを歓迎している。

 新たな対策として、クリントン長官は、約3200キロメートルにおよぶ国境での、車両や鉄道の監視や麻薬組織への銃器密売を阻止対策の強化などを揚げ、さらに14億ドル(約1兆3800億円)規模の「メリダ・イニシアティブ(Merida Initiative)」の一環として、中南米やカリブ海諸国を巻き込んだ麻薬組織の摘発に必要な装備の提供を約束した。

 また、4月にはバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領とフェリペ・カルデロン(Felipe Calderon)大統領の首脳会談が予定されている。

 これに先立ち、メキシコを訪問しているクリントン長官は同日午後、カルデロン大統領とも非公式に会見。大統領はクリントン長官の訪問を、「米国とメキシコが共同で責任を負う麻薬組織との戦いにおける第一歩だ」と歓迎したという。(c)AFP/Lachlan Carmichael