【3月21日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は、国際宇宙ステーション(International Space StationISS)に19日設置された太陽電池パネルの展開が20日、完了したと発表した。

 NASAによると、スティーブン・スワンソン(Steven Swanson)、リチャード・アーノルド(Richard Arnold)両宇宙飛行士が19日、S6トラスと呼ばれる部分に設置した太陽電池パネルの展開は「なんの困難もなく」行われたという。

 S6トラスは16か国が10年以上にわたり1000億ドル(約9兆6000億円)以上を投じて建設してきたISSの主要構造物として最後のものの1つ。すべての太陽電池パネルが稼働すれば、ISSで使用できる電力は現在の約90キロワットから大型住宅約42軒分に相当する120キロワットに増え、欧州実験棟「コロンバス(Columbus)」や日本の「きぼう(Kibo)」での実験を増やすことが可能になる。また5月からは現在の倍にあたる6人がISSに長期滞在できるようになる。

 次の船外活動は日本時間22日午前1時43分から約6時間30分にわたり、スワンソン宇宙飛行士とジョセフ・アカバ(Joseph Acaba)宇宙飛行士が次回6月のスペースシャトルのミッションで予定されているバッテリー交換の準備作業などを行う。

 ディスカバリーは日本時間29日午前2時42分に地球に帰還する予定。スペースシャトルとして2009年最初のものである今回のミッションは打ち上げが5回に渡り延期されたが、それ以外はほぼ完璧に予定をこなしている。(c)AFP