【3月15日 AFP】アラブ首長国連邦ドバイ(Dubai)のアラビア語紙エマラート・アル・ヨウム(Al Emarat Al-Youm)は14日、ドバイ当局が公共の場所での「不適切な行為」を禁じた新しいガイドラインを策定したと伝えた。

 このガイドラインは、すべての公共の場所において、いかなる形であれ裸になること、大音量で音楽を流すこと、男性と女性がキスをすること、そして結婚していないカップルが手をつなぐことを禁止している。違反すると収監されることもあるという。また指定された場所以外で酒を飲めば、少量であっても罰金や禁固刑を科すことも定めている。

 アラブ首長国連邦を構成する7つの首長国の1つであるドバイには多く外国人が暮らしている。大半はアジアからの非熟練労働者だが、専門職に就く欧米人もいる。近隣の保守的な湾岸諸国と異なり、ドバイでは服装についての決まりは比較的緩やかで、合法的にアルコールを供するバーやクラブがあるホテルも多い。

 しかし、異性の服装をする人の取り締まりや、ビーチで性行為を行った英国人2人が有罪判決を受け国外退去処分なるなどの事態が続いたことで、地元と外国の文化的衝突が問題になっていた。ドバイ執行評議会(Dubai Executive Council)は、外国人が80%を占めるドバイ在住者にイスラム教徒の習慣を尊重し、不適切な行動を慎むよう強く呼び掛けている。(c)AFP