【3月10日 AFP】西アフリカの犯罪組織がインターネットのソーシャル・ネットワーキング・サイト(SNS)を通じてシンガポール女性らをだまし、違法薬物の「運び屋」をさせていた。シンガポール中央麻薬取締局(Central Narcotics BureauCNB)が9日発表した。

 組織メンバーは主にナイジェリア人で、実業家のふりをしてシンガポール女性に近づき、愛や友情、旅行、金銭報酬などを約束し、その見返りとして女性にある国から別の場所へと違法薬物を密輸させているという。

 シンガポール旅券の所有者は米国やオーストラリア、欧州連合(EU)加盟国を含む大部分の国に容易に入国できる。 

 今年に入り3月までに国内外でシンガポール女性7人が違法薬物密輸で拘束された。前年12月にはシンガポール女性5人が国外で拘束された。

 2007年に薬物密輸で拘束されたシンガポール女性4人が、アフリカ人とはネットを通じて知り合ったと供述しているという。

 シンガポールでは麻薬取引の取締りは厳しく、ヘロイン15グラム、コカイン30グラム、大麻500グラム以上が見つかれば絞首刑となる。(c)AFP