【3月10日 AFP】英国の劇作家ウィリアム・シェークスピア(William Shakespeare)の生前に描かれたものとして唯一とみられる肖像画が9日、ロンドン(London)で公開された。

 この肖像画が描かれたのは1610年。シェークスピアが死亡する6年前、46歳のころだった。数世紀にわたりある家族が所有していたが、数年前にシェークスピアの肖像画だと判明した。

 美術修復家のアレック・コブ(Alec Cobbe)氏は、同氏のいとこがシェークスピアのパトロンだったサウサンプトン伯ヘンリー・リズリー(Henry Wriothesley)のひ孫娘と結婚した際に、この肖像画を手にした。

 3年前、コブ氏はこの肖像画が、ロンドンの国立肖像画美術館(National Portrait Gallery)に展示してある作品と似ていることに気付き、その後、専門家がシェークスピアの生前に描かれた唯一の肖像画だと確認した。

 シェークスピア生誕地財団(Shakespeare Birthplace Trust)のスタンリー・ウェルズ(Stanley Wells)氏は「この絵画がシェークスピアの肖像画だと判明したことは、彼の肖像画の歴史における大きな出来事だ。これは実に素晴らしい絵画だ」と語った。

 この肖像画は、シェークスピアの誕生日にあたる4月23日にシェークスピアの故郷ストラトフォード・アポン・エイボン(Stratford-upon-Avon)で開幕する展覧会に展示される。(c)AFP