【2月28日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は27日、ノースカロライナ(North Carolina)州キャンプ・ルジューン(Camp Lejeune)海兵隊基地で演説し、2010年8月末までにイラクからほとんどの米軍部隊を撤退させ、同国での戦闘任務を終了させることを発表した。

 この発表は、米軍のイラク駐留が最終章を迎えたことを意味するもので、米兵4250人以上、イラク人数万人の死者を出したイラクでの戦争を終結させるとのオバマ大統領の公約を実現するものだといえる。

 オバマ大統領は、新戦略を説明するにあたり、「できるだけ簡潔に言わせてもらえば、2010年8月31日までに、イラクにおけるわれわれの戦闘任務は終了する」と述べた。

 さらに、2010年以後は3万5000-5万人規模の暫定的な部隊を残すとした上で、「2011年の年末までに、イラクから米軍の全部隊を撤退させるつもりだ」と語った。

 米ホワイトハウス(White House)によると、オバマ大統領は演説の直前、イラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相とジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)前米大統領に対し、今回発表した新たな計画について電話で説明したという。

 また、オバマ大統領は、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議の米首席代表を務めていたクリストファー・ヒル(Christopher Hill)国務次官補を、新たな駐イラク大使に任命することも正式に明らかにした。(c)AFP/Laurent Lozano