【2月18日 AFP】国連難民高等弁務官事務所(UN High Commissioner for RefugeesUNHCR)は17日、紛争が激化しているコンゴ民主共和国(旧ザイール)北東部から南部スーダンへ流入する難民が1万5000人に膨れあがっていると発表した。

 国連によると、前年10月時点での南部スーダンへの難民数は5000人程度だった。しかしコンゴ北部で活動するウガンダの反政府勢力「神の抵抗軍(Lord’s Resistance ArmyLRA)」が、コンゴ軍、ウガンダ軍、南部スーダン軍による合同掃討作戦を受けて攻撃を活発化させていることもあり、難民の移動に拍車がかかっている。

 UNHCRのロン・レドモンド(Ron Redmond)報道官によると、LRAは多数のグループに分裂し、それぞれがコンゴ北部の広範囲を移動しながら村落を襲撃しているという。  

 南部スーダンの住民の話によると、武装勢力は南部スーダンでも活発に活動しており、略奪を繰り返しているという。ラス(Lasu)から9キロ離れた街で12人が拉致されたという情報もある。

 一方、前年8月以来紛争が激化しているコンゴ東部の北キブ(Nord-Kivu)州、南キブ(Sud-Kivu)州からは、同地に住むルワンダ人が紛争を逃れて本国へ帰還する動きが加速している。本国へ帰還したルワンダ人は前年は8000人だったが、今年に入って6週間で3000人に達しているという。こうしたルワンダ人の中には、1994年のルワンダ大虐殺後に同地へ避難した人々もいるという。

 また、コンゴの北キブ州からウガンダへ逃れたコンゴ人難民は、前年8月以来4万7000人に達している。(c)AFP