【2月11日 AFP】スコットランド北部でアカリスの生息を脅かしている灰色リスが駆除されることになったと、10日の英ガーディアン(Guardian)紙が報じた。哺乳動物の駆除計画としては英国史上最大規模になるという。

 スコットランドは英国固有種のアカリスの数少ない生息地の1つとなっているが、1870年代に大型でポックス・ウイルスも持つ灰色リスが北米から持ち込まれて以来、その数は英国全土で徐々に減りつつある。スコットランドにおけるアカリスの個体数は約12万匹、灰色リスは20万から30万匹と推定されている。

 そこでスコットランド北部の学者や地主らが、アカリスの絶滅を防ぐためのプロジェクトを立ち上げた。スコットランド政府の支援のもと、130万ポンド(約1億7000万円)をかけて、3年間で数万匹の灰色リスをわなを使って駆除するというもので、駆除はこの春にも開始されるという。

 計画には批判の声も挙がっているが、スコットランド野生生物トラスト(Scottish Wildlife Trust)は「スコットランドのアカリスを守るためには他に方法がない」と説明している。(c)AFP