【2月11日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev) 大統領は10日、2008年の武器輸出実績は前年比約10%増の83億5000万ドル(約7500億円)相当に達し、旧ソ連崩壊後では最高を記録したと述べた。

 ロシアの08年の武器輸出は07年の実績より8億ドル(約720億円)増えた。しかし、ロシア政府のウェブサイトによるとメドベージェフ大統領は「世界が経済危機にあるなか今年の状況は厳しいが、輸出先の多様化や開拓の余地のある市場への進出を目指さなければならない」と述べ、高官らに武器輸出のさらなる強化を指示した。

 ロシアの独立系シンクタンク「Centre for Analysis of Strategies and Technologies」のルスラン・プーコフ(Ruslan Pukhov)氏は、原油価格の高騰に支えられた好調なロシア経済に加え、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)首相が従来から関係の深いインド、アルジェリア、ベネズエラを訪問し積極的にロシア製武器を売り込んだことも奏功したとみる。

 算出方法によって多少異なるが、ロシアは現在、米国、英国、フランスに次ぐ世界第3-4位の武器輸出大国だという。(c)AFP