【2月5日 AFP】キルギス政府は4日、米軍のアフガニスタンでの作戦拠点となっている同国内の米空軍基地の閉鎖を決定した。

 米政府は次の18か月間で、アフガニスタンに3万人を増派する計画に着手するために在キルギス基地は必要だとしている。
 
 米軍の主な展開地域をイラクからアフガニスタンへ移す方針を明言していたバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領にとって、補給ルートの拠点だった首都ビシケク(Bishkek)近郊にあるマナス(Manas)米空軍基地の閉鎖は打撃となる。同基地には外国軍兵士1000人が駐留し、その大半は米軍所属。

 しかし、キルギス政府は4日に米軍基地を閉鎖させる法案を早急にまとめ、5日に議会に提出する。「キルギスにおける米軍基地の使用に関する米国との政府間合意を廃棄する」内容だという。

 キルギスのクルマンベク・バキエフ(Kurmanbek Bakiyev)大統領は議会の承認を待たずして1日早く、ロシアの首都モスクワ(Moscow)で政府による閉鎖決定を発表したため、米国の駐留にいらだつロシア側から圧力がかかったとの憶測も広まった。

 キルギスにある在キルギス米大使館は、キルギス側からは基地閉鎖を命じるような連絡はまだ何も受け取っていないと発表した。(c)AFP