【1月31日 AFP】イラクでは30日、2005年以来の地方選挙を前に候補者や選管関係者が殺害される事件が相次いだことから治安上の懸念が高まっており、警察官や兵士が厳戒態勢を敷いている。

 31日に実施される地方議会選挙に向けては、暴力事件などは比較的少なかったが、29日夜に首都バグダッド(Baghdad)や北部のバクバ(Baquba)、モスル(Mosul)などで選挙関係者に対する銃撃事件が発生したことで、投票日当日も同様の事件が発生し、混乱が起きるのではとの懸念が高まっている。

 今回の地方議会選挙はイラク全18州のうち14州で実施されるが、バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領が米軍部隊のアフガニスタンへの増派を目指している中、イラクの安定化が着実に進んでいることを示す上での試金石とみられている。

 イラク軍と米軍の司令官らはここ数日、選挙に対する国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の脅威が高まっていると警告している。

 選挙運動は30日午前7時に公式に終了し、その後、午後10時から国境が閉鎖される。また、治安強化の一環として、物資輸送の禁止や夜間外出禁止令などが出される見込みとなっている。

 今回の地方選挙は、05年1月の国民議会選挙から一転して、イスラム教スンニ派(Sunni)のアラブ人勢力が多数を占めるとみられているが、ヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相に対する信任投票の意味合いも持つとみられている。(c)AFP/Arthur MacMillan