【1月21日 AFP】旧ソ連の国家保安委員会(KGB)の元スパイだった富豪のアレクサンドル・レベジェフ(Alexander Lebedev)氏が、ロンドン(London)の夕刊紙イブニング・スタンダード(Evening Standard)を買収した。同紙発行元のAssociated Newspapersの親会社Daily Mail and General TrustDMGT)が21日発表した。

 DMGTは声明で、「Associated Newspapersは、イブニング・スタンダード紙の株式の過半数をアレクサンドル・レベジェフ(Alexander Lebedev)氏と息子のエフゲニー・レベジェフ(Evgeny Lebedev)氏の設立したイブニング・プレス(Evening Press)に小額で売却することで合意した」と発表した。

「イブニング・スタンダード紙の発行元として新会社のイブニング・スタンダード社が設立され、株式の24.9%をAssociated Newspapersが所有する」(DMGT声明)

 レベジェフ氏が新たに設立される発行元の会長に就任し、息子のEvgeny氏は専務取締役に就任するという。

 ロシアのメディアによると、レベジェフ氏は、KGBの元スパイで、1987-91年にかけて、ロンドンで在英ソ連大使館のもとで勤務していた。1991年に退職し、ビジネス界に転身し、銀行業務や航空産業に携わってきた。(c)AFP