【1月14日 AFP】イスラエルとイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)は、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘をサイバースペース上へも拡大している。イスラエル軍は動画共有サイトユーチューブ(YouTube)に、「テロリスト」に対する攻撃の動画を投稿しており、一方のハマスは動画投稿サイト「Paltube」を立ち上げ、ガザ地区での「虐殺」動画を公開している。

 イスラエル軍もハマスも報道関係者の戦闘地域への立ち入りを制限しているため、双方とも報道カメラが撮影できない場所で起きている戦闘において、なんとか世論の支持を集めようと躍起になっている。

 たとえば、イスラエル軍がユーチューブ上に「テロリスト集団」に対する攻撃の模様を投稿すれば、一方のハマス側は、Paltube上に何の罪もない市民を標的にした「シオニストによるホロコースト」の画像を投稿するといった具合だ。
 
 ユーチューブのイスラエル軍によるページ「idfnadesk」は、軍隊的な無味乾燥さがあふれる作りになっている。ページの左側にはイスラエル軍(Israel Defense ForcesIDF)広報部門の定義が短く掲載されており、その右側に動画が整然と並べられている。「IDF Vlog」や「最近のアクティビティ」のためのボックスも置かれている。

 一方のPaltubeは、ページのトップに掲げられた赤いバナーには、埋葬される血まみれの乳児の写真や空に向かって叫び声を上げる若者、絶望して嘆くベールをかぶった女性、恐怖におののく子どもなど、遠慮のない言葉や画像が使用されたものになっている。(c)AFP/Mehdi Lebouachera