【1月6日 AFP】銀河系(天の川銀河)の中心から約2万8000光年離れた太陽系は、銀河系の中心を、これまでの予想をはるかに超える時速96万5600キロで周回しており、銀河系全体の質量もこれまで考えられていたより1.5倍大きい。米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(Harvard-Smithsonian Center for Astrophysics)などの研究チームが5日、カリフォルニア州ロングビーチ(Long Beach)で開催中の米天文学会でこのような研究結果を発表した。

 研究チームは、ハワイ諸島、カリブ海、米国本土北東部にまたがる地域に設置された電波望遠鏡10基の高精度のデータを基に、銀河系の回転速度を割り出した。その結果、太陽系は銀河系の中心を、これまで予測されていた時速約80万4000キロよりも同約16万1000キロ速く周回していることが明らかになった。

 銀河系の質量も、これまでの予想を1.5倍超えることが推定されたが、質量が大きくなると重力も強まることから、近くにあるアンドロメダ銀河(Andromeda galaxy)やその他の小型銀河との衝突の可能性が高まったという。(c)AFP