【12月30日 AFP】ジャズ界の大物トランペット奏者、フレディ・ハバード(Freddie Hubbard)さんが29日、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で、先月発症した心臓発作の合併症により死去した。70歳だった。複数の米メディアが報じた。

 1938年、米インディアナ(Indiana)州インディアナポリス(Indianapolis)に生まれたハバードさんは、20歳でニューヨーク(New York)へ移り、トレードマークとなった即興スタイルの演奏ですぐに注目を集めた。

 共演者には、サックス奏者のジョン・コルトレーン(John Coltrane)、ピアニストのマッコイ・タイナー (McCoy Tyner)やハービー・ハンコック(Herbie Hancock)、ドラマーのアート・ブレイキー(Art Blakey)など、伝説的ジャズミュージシャンが名を連ねる。

 ハバードさんモダンジャズのスタイルの1つ、ハード・バップ(hard bop)調の演奏で名声を得た。この演奏スタイルは、ハバードさんの60年代のアルバムで聴くことができる。特に、サックス奏者オーネット・コールマン(Ornette Coleman)の『フリージャズ(Free Jazz)』、コルトレーンの『アセンション(Ascension)』での演奏が有名だ。

 また、サックス奏者ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)と初めてコラボレーションした1961年の『レディ フォー フレディ(Ready for Freddie)』は、大ヒットを記録した。

 このほか、1972年にはアルバム『ファースト・ライト(First Light)』でグラミー賞(Grammy Awards)を受賞。2006年には全米芸術基金(National Endowment of the ArtsNEA)の「ジャズ・マスター賞(Jazz Masters Award)」を受賞している。(c)AFP