【12月29日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)の拠点に対するイスラエルによる大規模な爆撃3日目となる29日、イスラエルのエフド・バラク(Ehud Barak)国防相は「ハマスとの全面戦争だ」と発言した。

 バラク国防相は「われわれはガザ住民に敵意があるわけではなく、ハマスやその権力を行使する者たちに対する全面戦争を行っているのだ。この作戦は必要なだけ拡大し、強化する。(イスラエル)南部の状況を改善するために、ハマスに大きな打撃を与えるつもりでこの戦争を始めた」と述べた。

 また同国防相はバラク・オバマ(Barack Obama)米次期大統領が2008年6月に、日常的にハマスの標的となっているイスラエル南部スデロト(Sderot)を訪問した際のオバマ氏の言葉を引用した。国防相によるとオバマ氏は、「2人の娘たちが眠っている間にわたしの家に向かって誰かがロケット弾を発射するとしたら、わたしはどんなことをしても彼を止めるだろう。イスラエルの人たちも同じことをすると思う」と語ったという。引用後、バラク国防相は「オバマ氏はこう述べた。わたしたちがやっていることはこれと同じことだ」と述べた。
 
 今回のガザ地区に対するイスラエルの攻撃によるパレスチナ人の死者は310人を超え、負傷者も1400人以上に達している。(c)AFP