【12月20日 AFP】ニュージーランドの生態系に大きな打撃を与えているフクロギツネ
(brushtailed possum)だが、最近は米ワシントンD.C.(Washington D.C.)やハリウッド(Hollywood)でも目にすることができる。ただし、ニット製品としてだ。

 ニュージーランドでは膨大な費用をかけてフクロギツネを駆除しているが、アパレル業界がフクロギツネの毛皮を利用し始めたことから状況は変化しつつある。

 米国もビル・クリントン(Bill Clinton)前大統領とヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)次期国務長官夫妻は、メリノウールとフクロギツネの毛を混紡した衣類を愛用している。

 元大統領夫妻が愛用するのは、ニュージーランドの服飾ブランド「アンタッチド・ワールド(Untouched World)」の製品だ。ブランドを立ち上げたペリ・ドライスデール(Peri Drysdale)氏は環境保護の観点から持続可能な製品を重視している。

 ドライスデール氏はメリノウールとフクロギツネの毛を混紡した先駆者で、1992年に初めてこの新素材でニット製品を製造し、1996年に市販を開始した。

 この素材の製品はクリントン一家をはじめ、「デスパレードな妻たち(Desperate Housewives)」に出演したフェリシティ・ハフマン(Felicity Huffman)さんやシャロン・ストーン(Sharon Stone)さんらハリウッド(Hollywood)のスターの支持も得ている。

 ドライスデール氏はAFPに対し、「フクロギツネの毛の良いところは軽くて肌触りが良く、美しい高級感のある製品ができることです。さらに他の多くの毛とは異なり、上質で非常に繊細な素材でありながら長持ちします」と自信を示した。

 フクロギツネの毛は非常に細く中が空洞になっており、軽い上に保温性が高い。羊毛のように絡まったり毛玉ができることもない。「こんなにも上質の製品だから、わたしたちは夢中になっているんです」とドライスデール氏は話す。

 毛皮製品に反対する「動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of AnimalsPETA)」などの動物愛護団体は反対運動を行っているが、ここ数年でフクロギツネの毛を使った商品の需要は世界的に急増している。(c)AFP/David Brooks