【12月19日 AFP】太陽光を利用した自作のソーラーカー「ソーラータクシー(Solartaxi)」で世界一周に挑んだスイス人技師、ルイス・パルマー(Louis Palmer)さん(36)が17日、出発地であるスイス中部の故郷ルツェルン(Luzern)に到着し、ソーラーカーによる初の世界一周に成功した。

「石油を一滴も使わずに、初めて世界一周を達成した」と、パルマーさんは終着地で成功の喜びを語った。

 パルマーさんは、2007年7月3日にルツェルンを出発。東欧に入り、中東、インドを経て、ニュージーランド、オーストラリア、東南アジア、中国を通過したのち、米国に渡り、終盤はフランス、英国、スカンジナビア諸国、ドイツを経て、スイスに帰還。17か月以上にわたり40か国、5大陸を移動し5万3451キロを走破した。

 ソーラータクシーは、三輪で、太陽光で発電した電力をためる蓄電池をトレーラーをけん引し、最高時速90キロで走行できる。夜間や日照不足の気象条件下での走行に備え、燃料電池を1つ搭載している。

 車体は小さいが、パルマーさんによると、故障は全行程を通じてわずか2回で、中東の極めて厳しい暑さにも、北米ロッキー山脈の危険な山道にも耐えたという。

 旅の途中では、国連(UN)の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長や、2007年にノーベル平和賞を受賞した国連の「気候変動に関する政府間パネル(Intergovernmental Panel on Climate ChangeIPCC)」のラジェンドラ・パチャウリ(Rajendra Pachauri)議長など1000人近くが試乗した。

 パルマーさんは迎えた報道陣に「(太陽光エネルギーなどの)再生可能エネルギーが、環境への影響が少なく、経済的であり、かつ堅実だということを、より多くの人々に知ってもらうことが目的の1つだった」と世界一周の目的を語った。

 次は、速度を上げるための改良を加え、80日間世界一周を目指すという。(c)AFP