【12月19日 AFP】中国外務省の劉建超(Liu Jianchao)報道局長は18日、ソマリア周辺海域の海賊対策のため、艦隊を派遣する準備を行っていると報道陣に明らかにした。

 劉氏は「アデン湾(Gulf of Aden)周辺海域のシーレーンを防衛するために、わが国の軍艦を派遣をする準備と手続きを進めている。時機をみて正式発表するだろう」と述べた。

 国営環球時報(Global Times)が引用した海事当局高官の談話によると、アデン湾周辺の海賊に対する国際的な取り締まりに協力し、中国は駆逐艦2隻、補給艦1隻を派遣する計画で、艦隊は中国南部の海南(Hainan)島から12月25日に出港し、ソマリア沖で3か月の任務に就くという。

 アデン湾では17日、中国の貨物船1隻が海賊に拉致されかけたが、国際海事局(International Maritime BureauIMB)が組織する連合軍の支援を得て撃退する一幕があった。

 劉報道官によると、今年1月から11月までの間に、中国人乗組員が乗船中あるいは、中国からの輸出品を運送中だった中国の海運企業所有の船舶7隻がアデン湾で海賊の襲撃を受けたという。

 政府系シンクタンク中国国際問題研究所(China Institute of International StudiesCIIS)の研究員、Shen Shishun氏によると、中国領海外で中国海軍が任務を遂行するのは近代史上初となる。(c)AFP