【12月18日 AFP】1994年に起きたルワンダ大虐殺の責任者を裁く国連(UN)のルワンダ国際犯罪法廷(International Criminal Tribunal for RwandaICTR、タンザニア・アルーシャ<Arusha>)は18日、80万人が犠牲となった大虐殺の首謀者とされる元ルワンダ軍大佐、テオネスト・バゴソラ(Theoneste Bagosora)被告(67)に終身刑を言い渡した。

 同法廷は、バゴソラ被告の起訴事実であるジェノサイド(集団殺害)、人道に対する罪、戦争犯罪のすべてについて有罪と認めた。

 バゴソラ被告のフランス人弁護士は、判決言い渡し後、被告が判決について「失望した」と述べ、控訴の意向を示していると語った。

 同日の裁判では、バゴソラ被告のほかに元ルワンダ軍幹部3人についても判決言い渡しがあり、2人に終身刑判決が言い渡された。残る1被告は無罪となった。ジェノサイド共謀罪については3被告とも無罪とされた。

 ルワンダ大虐殺は、1994年4月にフツ人のジュベナール・ハビャリマナ(Juvenal Habyarimana)ルワンダ大統領(当時)とブルンジのシプレン・ヌタリャミラ(Cyprien Ntaryamira)大統領を乗せた航空機が撃墜された事件が引き金となったとみられ、多数派のフツ人による少数派のツチ人や穏健派フツ人虐殺が100日間あまりにわたって続いた。虐殺を阻止できず、事実上ツチ人らを見殺しにした国際社会にも批判が集中した。(c)AFP