【12月13日 AFP】ポーランドのポズナニ(Poznan)で1日から開催されていた国連気候変動枠組み条約(UN Framework Convention on Climate ChangeUNFCCC)第14回締約国会議(COP14)が12日、2日間の日程で行われた閣僚級会合を最後に閉幕した。地球温暖化対策の新たな枠組み作りに向けて地ならしができたとする見方がある一方、明らかな失敗だったと失望する声も上がっている。

 会議では、2009年12月にデンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)で開催される次回会議での地球温暖化対策の枠組み策定につながる協議の作業計画について合意した。

 UNFCCCのイボ・デ・ボーア(Yvo de Boer)事務局長は、「コペンハーゲン会議に向け現実的な結果を出す必要があり、実務的な会議にしようと思っていた。(今回の会議で)これから本格的に進展していくことが明らかに示された。参加国は合意に向けて真剣に協議している」と満足感を示した。

 南アフリカのマルティナス・ファンスカルクビック(Marthinus Vanschalkwyk)環境・観光相は、一部の議題は先進国と開発途上国の間に緊張をもたらしたことを認めつつ、緊張や対立は協議につきものだとして、各国は来年の会議に向けて協議を進める準備はできていると述べた。

 しかし、中国代表のSu Wei氏は、遅々として前進しない状況に失望感を示し、「先進国がすべての議題で妨害しており、客観的に見て先進国は議論を前に進める準備ができていない」と主張した。

 環境保護団体はさらに失望している。グリーンピース(Greenpeace)は、「2007年12月のバリ(Bali)会議で協議された内容が焼き直されただけで、ほとんど何も達成していない。1年前と同じことを言うということは、前進してないということだ」と批判した。(c)AFP