【11月29日 AFP】28日、感謝祭の休日明けの金曜日「ブラックフライデー」を迎えた米全土で、クリスマス商戦の火蓋が切って落とされた。金融危機の影響で消費が落ち込む中、消費者を呼び込もうとデパートやスーパーマーケットは大幅な値下げを断行。夜明け前から開店した各小売店では、買い物客がわれ先にセール品に飛びついた。

 ニューヨーク(New York)の34番街では、朝8時前には大きな紙袋を抱えた住民や観光客が足早に歩く姿が、そこかしこで見られた。

 ただ、例年であれば莫大な収益アップが見込める米クリスマス商戦も、急激に進む不況の中では、消費マインドのリトマス試験紙としての意味合いが強い。

 幸先の悪さを示すように、ニューヨークのロングアイランド(Long Island)ではウォルマート(Wal-Mart)店舗の入り口で、殺到する買い物客で34歳の男性が圧死、妊婦1人を含む4人が病院に運ばれる事故があった。

 また、カリフォルニア(California)州パームデザート(Palm Desert)の米玩具販売大手トイザラス(Toys "R" Us)の店舗では発砲事件が発生し、2人が死亡。現地警察が現場付近で容疑者数人を逮捕し、一帯を封鎖した。(c)AFP