【11月29日 AFP】ブラジル国立宇宙研究所(INPE)が28日発表した統計によると、「地球の肺」として知られるアマゾン(Amazon)地域のジャングルが、2007年8月から7月の12か月で1万2000平方キロメートル近くも失われていることが明らかになった。

 INPEによると、農地開拓の侵食による森林伐採率は、前年と比べて3.8%上昇した。

 被害が最も大きいのは北部パラ(Para)州と大豆の生産地である中部マトグロッソ(Mato Grosso)州だった。

 ブラジル当局は過去3年、アマゾンの森林伐採を大きく減少させることに成功していた。

 また、ブラジル政府はこの熱帯雨林保護のための戦いを、地球温暖化対策への貢献と位置付け、資金援助という形で海外から評価を受けるべきだと主張している。援助金は、同地域に住む貧困層が森林を伐採しないための支援に使われる。

 しかし、今回の統計によると、前年と比べてスロベニアやイスラエルに匹敵する面積の森林が失われたことになる。ブラジル政府は、森林破壊は今後も広がる可能性が高いと警告しており、罰金制度を含めた新たな対策を導入している。(c)AFP