【11月17日 AFP】大西洋まぐろ類保存国際委員会(International Commission for the Conservation of Atlantic TunasICCAT)は、モロッコのマラケシュ(Marrakech)で、17日から24日にかけて乱獲によって絶滅の危機にある大西洋から地中海のクロマグロの保護と今後の漁について協議を行う。

 一大産業に成長したクロマグロ関連業界に配慮しつつ、クロマグロを乱獲から保護する新たな対策を打ち出すことが求められており、各国ごとの漁獲割当量のさらなる削減や、全面的なモラトリアム(一時的停止)などが議題に挙がっている。

 地中海での漁獲量の80%以上を消費する日本や、そのほかの地域での価格高騰にあおられて乱獲が進み、過去10年間でクロマグロの個体数は破滅的に激減した。しかし、減少傾向を止めようと導入された漁獲割当量は厳格さに欠けていると指摘する専門家は多い。

 一方で、現在の漁獲割当量は妥当なのだが、それが守られていないのが問題だとする声もある。ICCATの統計によると、2007年の地中海におけるマグロ漁で、正式に認可されたクロマグロの総漁獲量は2万9500トンだったが、実際の漁獲量はその2倍を上回る6万1000トンに上った。ICCAT独自の科学調査委員会が勧告した年間漁獲量は1万5000トンだ。

 10月末、欧州各国の関係閣僚らはクロマグロに関して、割当量の削減や漁期の短縮なども視野に入れた「もっと厳密な管理」が必要だとの見解で一致したが、モラトリアムを呼び掛けるまでには至らなかった。漁業関係者は、現在の割当量よりも少なくなることに強く抵抗している。

 フランスやイタリア、マルタなどの2500社が参加するEuropean Association of Mediterranean Tuna Fishery(欧州地中海マグロ漁協会)は、欧州周辺国以外の漁船が公然と漁獲制限を破っているという実態を考えると、法的な強制力を持った規制の導入が不可欠だと主張している。(c)AFP/Marlowe Hood