【10月31日 IDO Securities】今週は、世界的に株価が堅調に推移する中、円は主要通貨に対して全般的に下落。「株高・円安」の流れが続いているが、その背景は、①短期的なポジションの巻き戻し。②年金基金等による月末のリバランス。③エマージング市場に対するプロキシー・トレード。などが考えられる。
 新規失業保険申請件数は47.9万件と、前週から横ばいとなったが、ハリケーンの影響を除いたベースで見ると増加を続けており、米労働市場の悪化が続いていることを示している。米3QGDP・速報値は前期比年率-0.3%となった。事前予想(-0.5%)を下回ったが、個人消費は3.1%減と、28年ぶりの下げ幅を記録しており、10-12月期も悪化見通し。今回の米リセッションは、全体の落ち込み度合いは戦後のリセッションの平均並みにとどまるものの、消費者信用の落ち込みと株価、住宅価格の下落による逆資産効果を背景に、個人消費の落ち込みは戦後最悪になる可能性が高まっている。
 本日は日銀金融政策決定会合に注目。水曜の日経新聞が「今回の決定会合で利下げを検討」と報じたことを受けて市場では利下げ観測が高まったが、日銀がこれまで発信してきたメッセージは今回の利下げを示唆していない点に注意したい。票が割れる可能性が高く、「展望レポート」で、成長率見通し、物価見通しを下方修正した後、来月以降に利下げに踏み切る可能性も想定しておきたい。須田委員は据え置き、野田委員は利下げを主張するとみられる。両副総裁と亀崎委員は白川総裁の判断に追随すると予想される。急速に日銀による利下げを度織り込んでいる中、日銀が政策金利を据え置いた場合、「株安、円高」トレンド再開のきっかけとなる可能性もあり注意したい。
 月末波乱がなければ、米大統領選挙に向けてマーケット全体に様子見ムードが広がる可能性も。

(投資情報部 菊川弘之)
NPO法人日本テクニカルアナリスト協会検定会員(CFTe)ラジオNIKKEI(加藤ゆり(ミス東大)の経済教室)をはじめ、時事通信等でアナリストの目、テクニカル分析情報を掲載。ブルームバーグTV、日経CNBCなど多数のメディアにも出演中。商品先物関係のアナリストとして著名だが、日経平均先物オプション取引や外国為替取引の分析でも定評がある。

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