【10月23日 AFP】オーストリアで父親が実の娘を自宅の地下室で24年間監禁し、性的暴行を加えて子ども7人を産ませていた事件で、地元紙「エスターライヒ(Oesterreich)」は22日、ヨーゼフ・フリッツル(Josef Fritzl)容疑者(73)が少年時代に母親の虐待を受けていたとする精神科医の報告書を掲載した。

 同精神科医は、前週検察当局に提出した130ページにおよぶ報告書で「(フリッツル容疑者の)語った内容には、母親からの屈辱的でいわれのない暴力を受けるなど、不安定な家庭環境が描かれていた。少年時代の経験が、情緒障害を受けやすい人格をかたちづくり、人間を完全に所有しようとする欲求を生み出した」と述べた。

 報告書によると、フリッツル容疑者は、精神科医に対し「(自分には)邪悪な性質がある」と述べ、「私はレイプするために生まれてきた。かなり長い期間、私は自制してきた」と語った。(c)AFP