【10月16日 AFP】中国製冷凍インゲンから高濃度の殺虫剤ジクロルボスが検出された問題で、厚生労働省は15日、全国の小売業者や輸入業者に対し、「原因が明らかになるまで」問題の製品の販売見合わせを指示した。問題のインゲンからは東京都の検査で農薬基準値の3万4500倍のジクロルボスが検出され、口にした3人が吐き気などを訴えていた。

 厚労省によると、女性1人が八王子市内のイトーヨーカドーで購入した冷凍インゲンを使った料理を食べた後、口にしびれを感じる症状が出た。また、千葉県でも2人が吐き気や口のしびれを訴えたという。

■残留農薬にしては高濃度

 問題のインゲンは中国・山東(Shandong)省の煙台北海食品(Yantai Beihai Foodstuff)で加工されたもの。同社の広報担当者は15日、中国当局が同社に立ち入り調査を行ったことを認めたが、「すべての情報を総合した結果、(煙台北海食品の製造過程に原因がある)残留農薬の問題ではないと見ている」「残留農薬ならこれほどの高濃度にはならない」などと述べ、同社に責任はないとの見方を示した。

 その上で、今回の問題はほかの同社製品とは無関係であり、日本政府から輸出を中止するよう要請を受けているが、全製品の輸出を中止するかどうかは顧客側と協議している段階だとした。

 輸入元のニチレイフーズ(Nichirei Foods)によると、このインゲンは黒竜江(Heilongjiang)省で収穫されたもので、輸入前のサンプル検査で農薬が検出されたことはこれまでなかったという。

■袋に異常認められず

 被害女性が商品を購入したイトーヨーカドー南大沢店の店長は、取材に対し「同じ製品の包装を調べてみたが、穴や異常は発見できなかった」と語った。

 河村建夫(Takeo Kawamura)官房長官は、在京の中国大使館に事実関係を伝えたことを明らかにした。一方、汚染原因については、特定することは「時期尚早」との見方を示している。(c)AFP/Kyoko Hasegawa