【10月10日 AFP】経営不振に陥っていた中堅生保の大和生命保険(Yamato Life Insurance)は10日、更生特例法の適用を東京地裁に申請した。金融庁が発表した。世界的な信用不安が拡大するなか、国内生保では初の経営破綻(はたん)となった。

 記者会見した中園武雄(Takeo Nakazono)社長は、市場の混乱と信用収縮で「保有する有価証券の価値が想定外の早さで下落した」と説明。「このような事態になり心よりおわび申し上げる」と述べた。

 大和生命は今後、必要な法的手続きを進め、裁判所に再建計画の承認を求めていくという。時事通信(Jiji Press)によると、負債総額は2695億円。日本の生保の破綻は7年ぶりで、戦後8社目となる。

 中川昭一(Shoichi Nakagawa)財政・金融担当相は、大和生命の破綻について、「高コストの保険業務を高利回りの有価証券運用で補填(ほてん)する特異な収益構造が主な原因であり、他の保険会社とは状況が異なる」との談話を発表し、保険業界全体の経営状況には影響しないとの見方を強調した。(c)AFP