【10月7日 AFP】スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2008年のノーベル物理学賞を小林誠(Makoto Kobayashi)高エネルギー加速器研究機構(KEK)名誉教授(64)、益川敏英(Toshihide Maskawa)京都産業大学教授(68)、南部陽一郎(Yoichiro Nambu)米シカゴ大名誉教授(87、米国籍)の3氏に授与すると発表した。

 南部氏は、素粒子物理学の「自発的対称性の破れ」理論を、小林、益川両氏は、物質の最小単位である素粒子のクオークが6種類あることを予言した「小林・益川理論」を発表し、素粒子物理学の発展に貢献し評価された。

 時事通信(Jiji Press)によると益川氏は、今年は南部氏が受賞するチャンスがあると思っていたと述べ、素粒子物理学で先人である南部氏の受賞を喜んだ。南部氏は1921年生まれで、今回のほかの2人の受賞者よりも約20年年長にあたる。

 小林氏が所属する東京の高エネルギー加速器研究機構でも、受賞が祝された。同広報の森田洋平(Yohei Morita)氏は「KEKにとっても素晴らしいニュース」だと述べ、3人の業績をたたえた。(c)AFP