【9月30日 AFP】(写真追加)米下院は29日、最大7000億ドル(約74兆円)の公的資金で金融機関などから不良資産を買い取る金融安定化法案を否決した。金融危機を阻止するための必死の取り組みも、機能不全に陥った形だ。

 採決に先立ち、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が同法案の成立を訴えたものの、法案に反対する共和党と民主党の一部議員が協調し、反対228票、賛成205票で否決した。

 これにより、金融危機に対する次の措置に関して不透明な状況となった。また、共和、民主両党の指導部が、2回目の採決で通過を目指すために同法案の見直しを行うかどうかも明らかになっていない。

 一方、ニューヨーク(New York)株式市場では、法案が否決されるとの観測が広がり、一時、前日比約700ドルの急落となった。その後、法案の否決が確定するころには、同約200ドル安まで戻している。(c)AFP/Stephen Collinson