【9月29日 AFP】(写真追加)フランス南東部バルス・グルノーブル(Varces-Grenoble)の刑務所で28日、受刑者が刑務所を見下ろす丘の上から狙撃され、殺害される事件が発生した。殺害された受刑者は犯罪組織に関与しており、殺人事件で取調べを受ける直前だった。

 ラシダ・ダチ(Rachida Dati)法相は同日夜、狙撃犯とみられる男(58)を事件直後に逮捕したと発表。男の名前は公表しなかったが、多数の前科があり、拘束中だと述べた。男は事件への関与を否認しているが、「偽造ナンバーの付いたバイクに乗ろうとしていたところを逮捕されており、所持していた照準装置の付いたライフルはまだ温かかった」と説明している。

 狙撃犯は、刑務所内の運動場に向けて銃弾5発を撃ち込んだ。殺害されたのは、ドーフィネ・リベレ(Dauphine Libere)紙によるとSghair Lamiri受刑者で、2001年と02年に犯した強盗で有罪となり、懲役8年を受けていた。事件発生時にLamiri受刑者を助けようとした別の受刑者も、手を負傷した。

 法相によると、フランス国内で刑務所内の人間が外部から殺害されたのは初めてだという。(c)AFP