【9月29日 AFP】ベルギー、オランダ、ルクセンブルクのベネルクス3国は28日、資金繰りの悪化懸念から株価が急落しているベルギー・オランダ資本の金融大手フォルティス(Fortis)グループに対し、112億ユーロ(1兆7000億円)を投入して救済することで合意した。米国発の金融不安の波及による欧州金融機関の破たんを防ぐ。

 フォルティスがこの数日間で流動性懸念を払しょくすることができなかったため、3国の政府高官は週末にかけて協議し、同社の一部国有化を直ちに決定した。

 フォルティスは、26日までの資本拡大を主張し、度重なる流動性懸念の払しょくに対応してきたが、前週を通じて株価は25%近く下落。資本拡大を言明したにもかかわらず、26日だけでもフォルティス株は20%以上下落した。その後、ヘルマン・フェルビルスト(Herman Verwilst)最高経営責任者(CEO)が突然辞任を発表した。

 3国の当局による緊急救済策では、ベルギーが最大出資国となり、47億ユーロ(約7300億円)を投入してベルギーにある同グループのFortis Bank NV/SA株を49%取得。オランダは40億ユーロ(約6200億円)で同国のフォルティス・ホールディング・ネザーランド(Fortis Bank Nederland Holding)株を49%取得し、ルクセンブルクは25億ユーロ(約4000億円)で、転換社債を通じて同国のフォルティス・バンク・ルクセンブルク(Fortis Banque Luxembourg)株を49%買い取る。

 救済策では、フォルティスが最近獲得したオランダ金融大手ABNアムロ(ABN Amro)の売却、モーリス・リッペンス(Maurice Lippens)会長の辞任も盛り込まれている。

 フォルティスについては買収が最善策と見られていたが、仏銀行大手BNPパリバ(BNP Paribas)は、買収額と保証をめぐり合意に達しなかったため買収交渉から撤退した。交渉に近い複数の情報筋が明らかにした。

 フォルティスを取り巻く状況は、欧州の小規模金融機関は、米国発の金融危機の混乱から無傷ではいられないことを示している。(c)AFP