【9月25日 AFP】アルゼンチン人の女性旅行客が前週、旅の目的地のシドニー(Sydney)に到着した。ところがそこは「にぎやかな大都会」ではなく「活気のない、かつての炭鉱町」だった――女性は「行き先の地名」は間違っていなかったが、「大陸」を間違っていた。地元紙Cape Breton Postが報じた。

 この女性は、アルゼンチン・ブエノスアイレス(Buenos Aires)に住むMonique Rozanes Torres Agueroさん。豪シドニー(Sydney)に向かうつもりが、カナダ・ノバスコシア(Nova Scotia)州のシドニーに着いてしまった。

 行き先を取り違えていることが明らかになったのは、目的地までの最後の経由地であるカナダ・ハリファクス(Halifax)で小型プロペラ機に乗り込んだあとだった。Agueroさんと親しくなった地元住民は「彼女は飛行機の窓から写真を撮っていたけど、『何か変ねえ』とつぶやいていた」と語った。

 行き先を取り違えたのは、インターネットで航空券を予約する際の不注意が原因だったという。間違った行き先に着いてしまったAgueroさんは、あきらめてカナダのシドニーを楽しむことに決めた。Agueroさんは通訳を通して「物事が起こるのには、何事も理由がある」と語った。

 カナダのシドニーに、オーストラリアと間違えてやってくる観光客は、Agueroさんが初めてではないらしい。現地の旅行会社によると、2002年にも2人の英国人がオーストラリアのシドニーと間違えてやってきたという。一方、カナダ西端のブリティッシュコロンビア(British Columbia)州にあるスペル違いのシドニー(Sidney)にも、ドイツ人とチェコスロバキア人旅行客が間違えてやってきたことがあるという。(c)AFP