【9月14日 AFP】「インド独立の父」マハトマ・ガンジー(Mahatma Gandhi)が愛用していた特製の移動式トイレがこのたび再現されることになった。

 インド西部アーメダバード(Ahmedabad)のサーバルマティー(Sabarmati)にあるガンジーの別荘は現在、ガンジーの生涯に関する博物館となっており所有していた記念品や工芸品などが展示されているが、ガンジーが利用していたトイレのレプリカも展示されることになったという。

 タブロイド紙ムンバイ・ミラー(Mumbai Mirror)紙がこの話を伝えたが、別荘の管理者は12日、AFPにこの報道を確認した。

 同紙によると、ガンジー専門家のPrasad Trivedi氏(82)は、現物は約22年前に周りの環境に合わないとして撤去されたが、国家のために保存すべきだと感じていたという。

 ガンジーは、1930年に英国の支配に初めて組織的な抗議活動を行ったが、その際にこの別荘から出発した。

 また、健康や衛生にも気を配り、もく浴を毎日欠かさなかったことも知られている。病気をふせぐために人々は排せつ物の処理に責任を持つべきだと考え、尿や便を別荘周辺の畑の肥料として使用できるようにトイレを作らせた。

 別荘の管理者は同紙に対し、トイレ再現の理由として、観光客からガンジーはどこで用を足したのか繰り返し質問されたためだと明らかにした。トイレは、22年前に実物があった場所と同じく、博物館の外に展示される。(c)AFP