【9月5日 AFP】中国・四川大地震の被害調査などを行っている、同国政府の専門家委員会は4日、地震で崩壊した学校施設は、建設ラッシュの影響で工期も短い上に、基準に満たない構造で建設されていたことが原因だった可能性を認めた。

 同委員会の馬宗晋(Ma Zongjin)主任は、学校施設崩壊は「構造が基準に達していない」ことと「建築資材の強度が足りなかった」ことにより起こった可能性があると指摘した上で、「最近では、学校の建設は短期間で行われており、そこに建築上の問題があった可能性がある」と説明した。

 四川大地震では、約7000の学校の校舎などが崩壊し、数千人の児童・生徒が犠牲になった。ある学校では、1300人以上の子どもたちと教師が死亡・行方不明となった。

 学校の近隣の建物は無傷で残っていることが多く、子どもをなくした親たちから強い怒りの声が上がった。多くの親たちは、「おから工事」と呼ばれる手抜き工事や建築資金・資材の横流しなどの腐敗があったとして非難している。

 5月12日に発生した四川大地震では、死者6万9226人、行方不明者1万7923人を記録している。政府関係者の1人は、行方不明者の生存は絶望的で、死者数は最終的に8万7000人を超えるとの見方を示している。(c)AFP