【9月3日 MODE PRESS】イタリアで開催中の第65回ヴェネチア国際映画祭(Venice International Film Festival)で8月28日、ファッションデザイナーのヴァレンティノ・ ガラヴァーニ(Valentino Garavani)の約45年にわたるキャリアを追ったドキュメンタリー作品『Valentino: The Last Emperor』が上映された。ヴァレンティノはモデルのエヴァ・ ハーツィゴヴァ(Eva Herzigova)と共にレッドカーペットに登場した。

 本作の監督であるマット・ティルナウアー(Matt Tyrnauer)は2年半、ヴァレンティノの仕事場やプライベートを取材し続けた。作品では、彼のビジネスパートナーであるジャンカルロ・ ジャンメッティ(Giancarlo Giammetti)との衝突も描かれており、『プレタポルテ(Prêt-à-Porter)』といった他のファッションドキュメンタリー映画と比べると、ファッション業界の本質を鋭く見抜く内容に仕上がっている。

 会場で10分間もの拍手喝采に包まれる中、ヴァレンティノは長年アトリエで働き続けてくれた仲間に対して感謝の気持ちを述べた。スタッフの中には約35~40年もの間、クチュール部門で彼を支えた女性もいるという。

 上映後は伊「ヴォーグ(VOGUE)」のフランカ・ソッツァーニ(Franca Sozzani)編集長と、「ヴァニティ・フェア(Vanity Fair)」誌のLuca Dini主催のディナーパーティーが、ペギー・グッゲンハイム美術館(Peggy Guggenheim)で行われた。女優のエリザベス・ハーレー(Elizabeth Hurley)、ダイアン・クルーガー(Diane Kruger)、クレア・デインズ(Claire Danes)、俳優のヒュー・ダンシー(Hugh Dancy)、モデルのエヴァらがヴァレンティノのクチュールを着て登場。ほか、ラストショーのフィナーレを飾ったモデルのナタリア・ヴォディアノヴァ(Natalia Vodianova)と夫のジャスティン・ポートマン(Justin Portman)ら多数のゲストが参加した。

 パーティー中盤からは女優のシャーリーズ・セロン(Charlize Theron)、ティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)も加わり、華やかな宴となった。(c)Fashion Week Daily/MODE PRESS